外の世界は意外と楽しい

海外経験者のサードプレイスAWAY LOUNGE代表者のブログ

高校生未満の子を持つ親がすべきこと「偏差値上げより視野の拡大」

この記事を読まなくていい人:子供を医者にさせたいとか、家業を継がせたいとか、資本主義や社会制度ヒエラルキーの上位を目指してる人。そしてそれで食っていける蓋然性が高い人。

この記事を読んで欲しい人:子供の夢がほわんとしていて将来が心配な人。特に資産があるわけでもなく「ストック」でなく「フロー」の世界で生きている人。

 

偏差値を上げることの価値はどんどん減じている。これまで偏差値競争の出口だった大学入試の改革も始まった。世界トップの大学はそもそも偏差値方式ではない。偏差値が高ければ仕事ができてお金が生み出せるわけではないこの世界で、新興国から押し寄せる安価でスキルフルな人材に勝てるのかどうか正直疑問だ。では子供に何をさせるべきなのだろう。

 

小学校の頃より、私は弁護士になりたかった。大学進学が決まった当時は

私は多分プログラミングやコーディングはやらないできない。そんなにセンスがあるわけでもないのでクリエイティブ系なことはおそらくしない。大して英語も話せないので海外にも弁護士資格を取るまでは出ないだろう。

と考え、それをベースに様々な選択をした。(パソコンはmacではなくwindowsを選んだし、大学は慶應SFCではなく上智大法学部にした)おそらく弁護士以外の選択肢を無意識に除外していたのだと思うが、そもそもこの判断のベースは全くもって間違っていた。

 

以下に挙げるここ約1年の私の行動がその証左。

  • 拠点をマレーシアに移した
  • せっかくなので10ヶ国くらい周った
  • windowsが壊れたのでmacbook airを購入した
  • Adobeのphotoshop,Illustlator,Dreamweaverをしこたま使い、チラシとかバナー作りまくった
  • Canon 60Dで上記の素材撮影した
  • 経営者や起業家にインタビューして記事を書いた
  • Tech系のイベントがあれば顔を出して10年後の予想した
  • いわゆる「グローバル人材」育成研修事業の企画、実行をした
  • サイト5つくらい作った(UI UXからデザイン、コーディングまで)
  • HTML,CSS,JavaScriptの勉強と実践をした
  • NPO運営した
  • webメディア作った

まとめるとこう。

進学の選択肢に海外の大学がなかったことがそもそも謎なのだが、進学したもののつまらなすぎて日本出ちゃったし、改善の余地は大いにあれど英語はまぁ使えるし、独学でコーディングしてるしできるし、いろいろデザインしたりクリエイティブなことしかしてないしむしろデザイナーになりたい。(そしてベルリンかシリコンバレーでスーパークールなプロダクト作って世界征服するかそんな感じの野望ある人を応援する。)

というわけで、高校時代および、大学入学時点の私とではスキル面でもマインド面でもまったく違う人間になった。なぜかというと理由は単純で、国内でいろいろと活動しているうちにいかに日本が構造的に内輪になっているかを理解しなんとかそこから抜け出したいともがいたから。

結局何かというと、学生時代の自分のできることできないことや興味関心で将来を明確に決めてしまうことは人生の選択肢を狭めてしまう。なぜならば、個人に焦点を当てれば、MOOCなど各種オンライン講座の開設が進み知識やスキル的な意味での能力は低コストでいつでもどこでも伸ばせる環境が整ってきたし、学生時代にできることなんてそもそも少ない選択肢の中からなんとなく選んで周りよりちょっとできたくらいのものでしかない。大きな話で言えば時代は変化し続けるしテクノロジーは発展し続け(と信じられている)、結果として新しい職業は生まれ続け、古い職業はなくなり続ける。

となると高校生や中学生の子供に対してすべきことは、早い段階で世界の広さを教えてあげること。そして未知の世界に飛び込む勇気を持たせてあげること。そうして自分でどんどん世界を広げて選択肢を広げて成長するサイクルを自力で回せるような人間に育てることが大事。

 

中途半端なマインドでいい大学行って、自分のことを人より優れていると勘違いし、研鑽を怠る。そんなプライドが高いだけの使えない人間にだけはならないようにしたい。別な国にでも、別な分野にでも、興味を持ったら飛び込んで行って常に「謙虚に学ぶ姿勢」を持ち続けたいものだ。